大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)3769 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意について。

所論は、強制による自白を主張するけれども、警察における自白は原判決が証拠

として採用していないから判決に影響がないばかりでなく、仮りに主張のような事

情があつたとしても、直ちにその自白を強制によるものと認めることはできない。

その他の論旨は事実誤認又は量刑不当であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

弁護人長尾憲治の上告趣意について。

所論第一点は、判例違反を主張するが、引用の判例は証拠が全く存在しない場合

に関する事案であつて、本件のように「供述」とあるのは「供述記載」と解し得る

場合に適切ではない。また所論第二点は、原審における勾留更新決定の違法を非難

するのであるが、勾留に関する不服は特に認められた手続(刑訴四一九条四二〇条)

によるべきであつて、仮りにその違法があつても判決に影響を及ぼさないことが明

らかな場合又はその違法を主張するだけの場合は上告の理由とならないとするのが

当裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)第六五号同年七月一四日大

法廷判決、集二巻八号八七二頁、昭和二四年(れ)第二五一号同年五月三一日第三

小法廷判決、集三巻六号八九五頁参照)。されば所論違憲の主張は、その前提がす

でに適法な上告理由に当らないから採用することはできない。

その他記録を調べても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年一二月一五日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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